大人の方でも口の中を見られるのは恥ずかしい気持ちになる方が多い中、子供も初めての場所で、見知らぬ大人に口の中を食器や歯ブラシ以外の器具を使用されるのは戸惑ってしまいます。
むし歯にしないための予防が第一ですが、虫歯になってしまった時の対策として。
・かかりつけの歯科医院を作り、子供にとって初めての場所・人ではなくす
・定期的なむし歯予防処置を行い、歯科治療への経験をつむ
・家庭での会話で”歯医者は怖い”のではなく、”キレイにする所”という会話をする
・日常生活で”我慢”することに慣れる
などがあります。
特に”痛くない”や”怖くない”などは、お化け屋敷を嫌がる人に対して”そんなに怖くないよ”と伝えるようなもので、恐怖感を増大させてしまうので避けるのがよいでしょう。
それができず、突然の治療が必要になる場合は
・虫歯の抑制をしながら、少しづつ歯科治療に慣れていく
・小さなむし歯から治療し、治療への恐怖をなくす
子供が恐怖感が強く、口を開けたがらない場合などは
・母子分離法:保護者が見える範囲にいると”泣けば助けてくれる”と甘えてしまう場合に、あえて保護者を別室に待機してもらい、”泣いても甘えさせてくれる人がいない”状況を作り治療する方法
・モデリング法:上手に歯科治療ができる兄弟などの治療風景を見せることで、”泣くほどのことはしていないんだ”と実際に見てもらう方法
・抑制法:タオルやネットを用いて体の動きを制限し、開口器で口を開けさせて治療する方法(当院では設備の関係で行っておりません)
※大切なのは
・痛い時の治療は痛みを伴うことが多いので、痛みがでないよう予防に努める
・歯科医院が怖い所、痛い所だという誤った認識を保護者から子供に伝わらないよう、キレイにするところ、健康にしてくれるところだと伝える事
・”今日はみるだけ”などで歯科医院に来ない事(見る以外のことをした場合、嘘をつかれたというネガティブな認識になってしまう)
・怖いという子供に対して”そうだね、怖いね”と肯定せず、”何も怖くない”と伝えてあげる事
・何もしてない内から泣いて暴れた時に”よく頑張ったね”と褒めるのではなく、”次は泣かずに頑張ろうね”と優しく伝え、上手に出来た時にしっかり褒めてあげる事