歯周病は自然治癒することはなく、放置するほどに病状が確実に進行する病気です。
2001年には「世界で最も蔓延した病気」にも認定された、現代社会における病気とも言えます。
国民の平均寿命が延び、歯ブラシや歯磨き粉、歯科修復技術や材料などの進歩によって、80歳での保持歯が増加するという喜ばしい結果の反面、歯が多く残ることで歯周病のリスクが増加し少し前には「国民皆歯科検診」が検討されるなど、日本でも避けえない問題となっています。
その背景には、歯周病によって増加した歯周病菌や毒素、炎症性サイトカインが歯ぐきの血管から血流にのり全身へ蔓延することで、全身疾患を悪化させることが挙げられます。
・脳卒中
・認知症
・誤嚥性肺炎
・虚血性心疾患
・NASH(非アルコール性脂肪肝炎)
・動脈硬化
・2型糖尿病
・低体重出産
など、歯周病が増悪因子となる全身疾患は多岐にわたります。
春は健康診断を受ける方も多くいらっしゃると思います。全身の健康チェックとともに、口の健康診断もおススメします。